◎〔アナリストの目〕WTI、投機のコントラストが目立つ

コモディティ・アナリシス

ニューヨーク原油(WTI)は9月16日、サウジの石油関連施設が攻撃されたことを受け暴騰を演じた。以降、9月末の相場で暴騰時のギャップは修正され、一段安の値動きを展開している。

米国の原油生産量は過去最高水準にあり、中国の経済成長減速と原油需要に対する警戒感など、現状、原油市場を取り巻く材料はネガティブなものが多く、上値が抑制される状況下にある。足元のレンジは54ドルを中央値として58~50ドルのレンジを予想する。

内部動向を整理すると、まず米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉動向に関しては、直近データでは、マネージドマネーが新規売りを主としてネットロングを減少させ、小口は買い戻しでネットロング増となっており、大口と小口のコントラストが目立つ内容となっている。

特に小口の足跡からは、暴騰時の高値づかみと急落に伴う投げ売りで振り回されたことが考えられ、ネットベースでは微々たる変化であった投機筋ポジションも、ディテールに振り分けることで、投機筋内の温度差と勝ち負けのラインが推測できる。また、小口の売買の反動が急激であったことは、後述する曲線のゆがみからも確認できる。

次にスプレッド/曲線の動向だが、現状1年内はストレートで逆ざやを形成しており、9月16日から一週間ほどは過熱気味であったが、基本的には、WTI同様に横ばいの推移となっている。

ポイントの一つとして上述の曲線のゆがみが挙げられ、取引が集中する期近限月と先の限月間における巻き返しにタイムラグが生じ、結果として曲線がゆがんだままの状態になっていたため、スプレッド取引を手控えるトレーダーも少なくなかった。ただ、そのスプレッドも9月末の時点では総じて沈静化したようにも見受けられ、以降は、再びレンジ入りすると考える。

中国の国慶節入りで薄商いとみる向きも多いが、米国時間は通常運転であろう。レンジは58~50ドルで、レンジ内の微調整、またはレンジの上方下方修正はEIA在庫統計の増減と曲線のアンワインドがポイントになると考える。

出典:時事通信社
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