〔週間見通し〕NY金、上値重そう

コモディティ・アナリシス

2022/09/09 13:10

◎〔週間見通し〕NY金、上値重そう=バーグインベスト・吉中氏

吉中晋吾・バーグインベスト代表=来週のニューヨーク金先物相場は、外為市場でのドル高・ユーロ安が響き、上値が重そうだ。中心限月の予想レンジは1オンス=1670~1750ドル。

欧州中央銀行(ECB)は8日、0.75%の利上げを発表したが、特段のサプライズはなく、既に市場での織り込みは一巡した印象だ。焦点は、米連邦準備制度理事会(FRB)が20、21日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げに移っている。

パウエルFRB議長は8日も、インフレ抑制に前向きなタカ派姿勢を示しており、FRBの大幅利上げ継続姿勢に変化はないだろう。一方、ユーロ圏は、ウクライナ問題に伴うエネルギー価格の高騰で景気後退懸念が根強く、ユーロは売られやすい。ドル高・ユーロ安の進行は金にとっては圧迫材料となる。実質金利との対比でも現在の金相場の割高感は否めない。

NY金は、上値1750ドル付近では投機筋の売り圧力が強まりやすい状況にある。一方、1670ドル水準は強固な下値サポートとして意識されているが、この水準を割り込むと下げが加速し、1600ドル付近まで落ち込んでもおかしくないとみている。(了)
出典:時事通信社
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