2018/03/14 10:41
◎〔商品先物情報〕東京金、堅調=地政学リスクの高まりが後押し
東京金の2019年2月先ぎりは、高寄り後も堅調に推移している。午前10時半現在、前日比12円高の4533円の出合い。ティラーソン米国務長官の後任に、対北朝鮮・イラン強硬派で知られるポンペオ中央情報局(CIA)長官が抜てきされたことで「ニューヨーク金は地政学リスクの高まりを警戒した買いが継続する」(商品アナリスト)とみられ、東京金も先高観が広がっている。13日のNY金は反発し、中心限月4月きりが6.30ドル高の1オンス=1327.10ドルで終了。現在は、利益確定などの売りに押され、1325ドル付近でもみ合っている。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員は「米朝間の地政学リスクやトランプ米大統領の政権運営に不透明感が広がっていることが金にとって強材料」と指摘。その上で「来週(20~21日)開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)までは2月高値の1360ドル付近に上昇する可能性がある」とみる。バーグインベスト代表取締役の吉中晋吾氏は「米国の政治情勢が不安定で、NY金は目先、リスク回避の買いにしっかりに推移する。1350ドルが視野に入った」と分析する。ただ、今回のFOMCでは追加利上げが確実視されている。金利の付かない金にとって上値を抑制する要因になるため、来週半ば以降は、調整安の動きが見込まれる。(了)
出典:時事通信社
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