クリスマスモード

コモディティ・アナリシス

2024/12/24 09:37
◎〔アナリストの目〕WTI、65~75ドルレンジで推移=吉中晋吾氏
ニューヨーク原油(WTI)は、クリスマスモードに突入し流動性を欠くレンジ相場とな
っている。
ロシア産石油を欧州に送るドルジバ・パイプラインが再開され、欧州の供給懸念も緩和さ
れるなど、市場を取り巻く材料も落ち着いた状態にある。米国によるロシアやイランへの制
裁強化の可能性が原油の供給減を招くとの観測もあるが、市場が警戒するような動きは見
られていない。
当面、65~75ドルレンジの相場が続くことが予想される。
米商品先物取引委員会(CFTC)の投機ポジション(以下オプション含む)は、直近デ
ータではファンドの買いポジションの積み増しが過去1年余りで最大となった。実に20
23年9月以来の大幅増で、背景には上記、米国のロシアやイランへの制裁強化などがある
と考えられている。ただ、参加者のセンチメントを示すトレーダーでは、買方は減少してお
り、「ファンド」の中でも温度差のある動きが確認できる。豊富な流動性を誇る原油は、金
融市場の幾つもの材料が組み合わさりポジションや価格が形成される側面がある点は留意
しておきたい。
◇緩やかな逆ざや維持
12月の先物曲線の動きもやはり限定的である。短期・長期ともに緩やかな逆ざやを維持
しており、限月間の値さも落ち着いた状態にある。ブレント原油など、油種間の動きも適度
に連動しており、地政学的な温度差もない状態にある。(了)
※吉中 晋吾(よしなか・しんご)氏 バーグインベスト代表
https://burginvest.co.jp/
【無断転載をお断りします。時事通信社】
※年内の配信は終了。年始は6日から再開。
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